科学・地球

科学・地球

真冬の南極海氷に開いたポルトガル大の穴、犯人は「大気の川」と海の下の暖水

南極の冬は、大陸が氷で「太る」季節です。海の表面が凍って広がり、海氷まで含めた白い面積は、夏のおよそ2倍にふくらみます。東南極のブライド湾(Breid Bay)沖も、例年なら7月から8月にかけてすっかり凍りつく海域でした。ところが2024年...
科学・地球

「人新世」否決から2年、投票の手続きそのものに疑いの声

地球はいま、地質年代でいうと「完新世(かんしんせい)」にいます。約1万1700年前、最後の氷期が終わったところから始まる時代で、農耕も都市も文明も、ぜんぶこの中に収まっています。この完新世を終わらせて、「人新世(じんしんせい、Anthrop...
科学・地球

太平洋の水は温暖化で「若い水が老け、古い水が若返る」──海の水に年齢がある理由

海の水には年齢があります。といっても、水の分子そのものが古いという話ではありません。海洋学でいう水の年齢は、「その水が最後に海面にいたのはいつか」を数えたものです。海面で空気に触れていた水が、ある日どこかで沈み込み、深いところを何十年もかけ...
科学・地球

黒いダイヤモンドの中身は、生き物が残した炭素だったかもしれない

ダイヤモンドといえば透明な一粒の結晶を思い浮かべますが、真っ黒で、中が穴だらけで、しかも産地がブラジルと中部アフリカにほぼ限られる変わり種があります。「カーボナード」と呼ばれるこの石は、どこでどうやってできたのかが長いあいだ決着していません...
科学・地球

沈む土地の上に8,430万人――米国沿岸の地盤沈下を一枚の地図にした研究

海面上昇のニュースは、たいてい「海の水がどれだけ上がるか」という話として語られます。氷が溶ける、海水が温まって膨らむ、だから水面が上がる。この見方は正しいのですが、海岸に立っている人にとって大事なのは、水面と足元の地面の「差」です。水が上が...
科学・地球

1日の長さは、地球の中心の綱引きで決まっていた

1日は24時間だと思って暮らしていますが、地球の自転はきっちり一定ではありません。数十年の単位で見ると、1日の長さは数ミリ秒のあいだを行ったり来たりしています。1ミリ秒は1000分の1秒なので、腕時計では絶対に気づけない量です。それでも地球...
科学・地球

半世紀で消えた11兆トンの氷、その8割は「融けた」のではなかった

グリーンランドと南極。地球に残る二つの大きな氷床が、1970年代から2023年までのあいだにどれだけ減ったのか。その半世紀ぶんを、衛星の記録をつなぎ合わせてひとつの数字にまとめた研究が、2026年9月16日付の科学誌Scientific D...
科学・地球

核のすぐ上に、水を抱えたまま壊れない鉱物があった

地球の水は海だけではない、という話は以前からあります。マントルの岩石には、結晶のすき間に水素として水が抱え込まれていて、その総量は海の何杯分にもなるかもしれない、という見積もりです。ただ、この話には長いあいだ穴がありました。地下660kmか...
科学・地球

イタリアの山脈の下で、地殻の底が剥がれ落ちている

イタリア半島の背骨にあたるアペニン山脈の下で、地殻の底の部分がめくれて、マントルへ落ちていっている。フィレンツェ大学のステファノ・タヴァーニ氏を中心とするイタリアとスペインの研究チームが、2026年9月7日付で査読誌のCommunicati...
科学・地球

掘削事故で海底に開いたメタンの穴を、深海の生き物が2年でフィルターに変えた

2018年、南シナ海の海底で、資源調査のために掘った直径22センチの穴からメタンが漏れ出しました。泥で埋めようとしたのに止まらず、翌年には海底から高さ1,200メートルのメタンの柱が立ち上がるまでになりました。この穴を6年にわたって見続けた...