プレプリント

地球科学

眠りが長い火山ほど危ういのか――M8.8カムチャツカ地震が起こした475年ぶりの噴火

2025年7月30日の午前11時24分(現地時間)、ロシア・カムチャツカ半島の沖合でマグニチュード8.8の地震が起きました。観測史上でも上位に入る規模で、日本を含む太平洋の各地に津波警報が出たのを覚えている人も多いはずです。その数日後、半島...
科学・宇宙

暗黒物質かもしれない一度きりの閃光——地下実験LZが報告した「消せない外れ値」

暗黒物質(ダークマター)を探して数十年、世界中の実験がずっと空振りを続けてきました。そんな中、米サウスダコタ州の地下1,500メートルにある実験施設「LUX-ZEPLIN(LZ)」のチームが、2026年9月1日、日本で開かれた国際会議で気に...
AI

存在しない研究者「エレナ・バスケス」が、学術データベースの著者になるまで

ChatGPTやClaudeのような大規模言語モデル(LLM)に「架空の研究者を作って」と頼むと、なぜか同じ名前ばかり出てくる。Elena Vasquez(エレナ・バスケス)、Marcus Chen(マーカス・チェン)、Elara Voss...
医学・健康

世界初、ヒトの眼へのミトコンドリア移植——瞳孔は反応した、しかし視力は戻らなかった

自分の脚の筋肉から取り出したミトコンドリアを、目に注射する——そんな世界初の処置が、アメリカで行われました。マウントサイナイのアイカーン医科大学のDavid Putrino氏らのチームが、2026年8月に症例報告を公開しています。処置を受け...
医学・健康

長寿家系のゲノムに見つかった「炎症を弱める」希少変異

長生きは、ある程度「家系で受け継がれる」ことが知られています。オランダのライデン大学医療センターの研究チームが、そうした長寿家系212組のゲノムを丸ごと調べたところ、長く健康でいられることに関わっていそうな希少な遺伝子変異が12個浮かび上が...
人類進化

澎湖水道から引き上げられた脚の骨——デニソワ人は190cm近かったかもしれない

台湾の西にある澎湖(ポンフー)水道の海底から、漁師の網に引っかかって引き上げられた骨があります。右の太ももの骨(大腿骨)と、右のすねの骨(脛骨)。この2点を調べたところ、どちらも絶滅した人類「デニソワ人」のもので、しかもかなり大柄だった——...
科学・宇宙

宇宙人は星の「回転」を盗んでいるかもしれない——高校生が出したSETIの新しい探し方

宇宙のどこかにいる文明が作った巨大構造物を探す、という話でまず名前が挙がるのはダイソン球です。恒星をまるごと覆って、その光を残らずエネルギーに変える仮想の建造物。赤外線望遠鏡で何十年も探されてきましたが、これだと確定した例はまだひとつもあり...
科学・宇宙

見えない宇宙を「電波の閃光」で照らす——高速電波バーストを光源にする新しい観測アイデア

宇宙には、どんなに高性能な望遠鏡を向けてもうまく見えないものがある。銀河と銀河のあいだに広がるうすいガスや塵、それに磁場だ。星のように自分から光らないので、まともに写らない。この「見えない部分」を、まったく別の方法で照らし出せるかもしれない...
科学・宇宙

プトレマイオスは間違っていなかった:テータ・エリダニが1000年輝き続けた理由

いま夜空でテータ・エリダニ(θエリダニ)を探すと、2.9等の星が見つかります。肉眼で見えはするものの、目を引くほどではない、ふつうの明るさです。ところが古代の天文学者は、この星を「空でもっとも明るい13個」のひとつに数えていました。しかも、...
医学・健康

コカイン“一度きり”で、脳細胞のゲノムに残る変化

コカインをたった一度使っただけで、脳の細胞のゲノムに二週間以上残る変化が刻まれる——マウスでそんな結果が出た、という報告が出ています。ふだん依存の研究では「くり返し使ううちに脳が変わっていく」という流れが語られますが、今回わかったのは、初回...
科学・宇宙

6つの超大質量銀河が一度に合体──近傍宇宙で見つかった極めてまれな系

銀河どうしがぶつかって合体するのは、宇宙ではめずらしくない。ただ、その多くは2つの銀河が1組になるパターンで、3つ、4つとなるとぐっと数が減る。ところが今回報告されたのは、太陽の1000億倍規模の巨大銀河が6つ、一度にひとつへとまとまりつつ...
AI・テクノロジー

AIに112人の公人を“なりすまし”させたら、本物より本物らしいと評価された

AIに政治家など112人の公人「になりきって」しゃべらせたら、その言葉が、本物の政治家が実際に語った言葉よりも「本物らしい・筋が通っている・質問に的確に答えている」と受け取られた——。そんな研究があります。しかも「なりすまし」のほうが、より...
宇宙・天文

ぶつからなくても絶滅する? 地球をかすめた巨大天体が大量絶滅を起こした可能性

恐竜を滅ぼしたのは巨大な隕石だった——これはよく知られた話です。でも、地球の歴史で起きてきた「大量絶滅」は、じつはほとんどが原因のはっきりしないまま残っています。火山なのか、気候なのか、海面の変化なのか、決め手に欠けるものが多いのです。そこ...