化石

古生物学

【原生代の生物】クラウディナ – 地球最初の殻には、もう穴が開いていた

名前クラウディナ(Cloudina。地質学者プレストン・クラウドにちなむ。基準種はクラウディナ・ハートマンナエ Cloudina hartmannae)分類クラウディナ科(所属する門は未確定。左右相称動物とする説が有力)時代エディアカラ紀末...
古生物学

【原生代の生物】チャルニア – 常識が見えなくしていた、岩肌の葉状体

名前チャルニア(Charnia masoni。属名は発見地チャーンウッドの森、種小名は発見を報告した少年ロジャー・メイソンにちなむ)分類ランゲオモルフ類(エディアカラ生物群)時代エディアカラ紀(約5億7000万〜5億5000万年前。イングラ...
古生物学

ジュラ紀の森には、人間に聞こえない声が響いていた

1億6,500万年前の森で、虫がどんな声で鳴いていたか。それを化石の翅(はね)から割り出した研究が、8月25日付のPNAS(米国科学アカデミー紀要)に出ました。中国・四川農業大学の顧俊傑(Jun-Jie Gu)氏を筆頭に、英リンカーン大学、...
古生物学

【原生代の生物】トリブラキディウム – 現生動物のどこにもない、三放射対称の体

名前トリブラキディウム(Tribrachidium/「三本の小さな腕」の意)分類所属不明(絶滅したグループ「トリロボゾア」に置かれる)時代先カンブリア時代・原生代末のエディアカラ紀(約5億5500万〜5億5000万年前)発見地オーストラリア...
古生物学

【原生代の生物】スプリッギナ – 左右対称に見えて、体の節が半歩ずれている

名前スプリッギナ(Spriggina/「スプリッグの生き物」の意。発見者レグ・スプリッグさんにちなむ)分類所属不明(絶滅した門「プロアルティキュラータ」とする説など諸説あり)時代先カンブリア時代・原生代末のエディアカラ紀(約5億5000万年...
古生物学

【原生代の生物】カルニオディスクス – 光の届かない海底に立っていた「葉」

名前カルニオディスクス(学名:Charniodiscus、「チャーンウッドの円盤」の意)分類ペタロナマエ・アルボレオモルフ類(初期の動物の系統と考えられているが、詳しい位置は未確定)時代エディアカラ紀(約5億6500万〜5億5500万年前ご...
古生物学

【原生代の生物】キンベレラ – 海底に食べ跡を刻んだ、軟体動物の祖先候補

名前キンベレラ(Kimberella quadrata)。オーストラリアの化石収集家ジョン・キンバーにちなむ分類左右相称動物。軟体動物に近いとする説が有力だが、確定はしていない時代原生代 エディアカラ紀後期(約5億5800万〜5億5500万...
古生物学

【原生代の生物】フランスヴィル生物群 – 生物かどうかを、化学で争い続けている

名前フランスヴィル生物群(Francevillian biota)。発見地の町フランスヴィルにちなむ。ガボニオンタ(Gabonionta)という通称もある分類未確定。多細胞の群体生物説、真核生物説、生物ではないとする説が並立時代古原生代、約...
古生物学

【原生代の生物】グリパニア – 虫の跡か藻か細菌か、正体が120年決まらない

名前グリパニア(Grypania)。ギリシャ語で「曲がった」を意味する語に由来するとみられる。代表種はグリパニア・スピラリス(spiralis=渦を巻いた)分類未確定。真核生物の藻類とする説と、シアノバクテリアとする説がある時代約18億70...
地球科学

5600万年前の温暖化で森は樹冠の6割を失った——化石の葉の細胞が語る回復までの10万年

5600万年前、地球は急激な温暖化を経験しました。そのとき森がどうなったのかを、化石になった葉の「細胞の形」から読み出した研究が、2026年8月13日付のScience誌に載っています。調べたのはアメリカ・ワイオミング州の地層で、答えは「森...
古生物学

【原生代の生物】ディッキンソニア – クラゲでもゴカイでも地衣類でもなかった

名前ディッキンソニア(Dickinsonia)。南オーストラリア州の鉱山局長だったベン・ディキンソンにちなむ分類動物。ただし現生のどのグループに近いかは未確定時代原生代 エディアカラ紀後期(約5億6000万〜5億5000万年前)発見地オース...
古生物学

氷期のロサンゼルスは冷たく湿っていた ― 小さなカエルの骨が示したもの

1929年にロサンゼルスのラ・ブレア・タールピットから掘り出された小さな骨のかけらが、97年たって新種として記載されました。氷期のスキアシガエル、Spea labreae(スペア・ラブレアエ)。種小名はラ・ブレアにちなんでいます。論文は20...
古生物学

【古生物図鑑】目次 – 46億年の生き物を時代順にたどる

このページは、古生物を1体ずつ紹介していく連載「古生物図鑑」の時代別さくいんです。地球の歴史を古い順にたどりながら、それぞれの時代にどんな生き物がいたのかを一望できるようにしました。個別の記事が公開されるたびに、この一覧に追加していきます。...
古生物学

全長7メートルの巨大ワニ、獲物は1トン超の草食獣——化石の噛み跡が明かした食物連鎖

コロンビアのラ・タタコア砂漠から見つかった草食獣の化石に、大きな噛み跡が残っていました。年代はいまから1,050万〜1,600万年前、中新世(ちゅうしんせい)と呼ばれる時代のものです。フィンランドのヘルシンキ大学の研究者を中心とする国際チー...
地球科学

【地球年表13-1】新生代 古第三紀 – 哺乳類が空席を埋めた世界

古第三紀は、6600万年前から約2303万年前まで続いた、新生代の最初の紀です。直前には白亜紀末の小惑星衝突があり、鳥をのぞく恐竜はここでいなくなりました。古いほうから暁新世(ぎょうしんせい)・始新世(ししんせい)・漸新世(ぜんしんせい)と...
地球科学

【地球年表06】古生代 シルル紀 – 植物が陸に上がった時代

シルル紀は、約4億4300万年前から約4億1900万年前まで、およそ2400万年続いた時代です。古生代を構成する6つの紀のうち3番目にあたり、そのなかでいちばん短い紀でもあります。前後の位置ははっきりしています。ひとつ前のオルドビス紀は、末...
地球科学

【地球年表05】古生代 オルドビス紀 – サンゴ礁の海と、氷に閉ざされた末期

オルドビス紀は、約4億8700万年前から約4億4300万年前まで、およそ4400万年続いた時代です。カンブリア紀の次、シルル紀のひとつ前にあたり、古生代を構成する6つの紀のうち2番目に置かれています。当時の世界地図は、いまとはまるで違います...
地球科学

【地球年表04】古生代 カンブリア紀 – 動物の体の設計図が出そろった時代

カンブリア紀は、いまから約5億3900万年前に始まり、約4億8700万年前まで続いた、およそ5200万年の時代です。古生代の最初の紀であると同時に、地球の歴史を大きく二分する「顕生代(けんせいだい)」——生き物の姿が化石ではっきり見えるよう...
地球科学

【地球年表02】先カンブリア時代 太古代 – 生命の痕跡が残りはじめた時代

太古代(たいこだい)は、地球の歴史の2番目の区分です。約40億3100万年前から約25億年前まで、およそ15億3000万年間。地球の46億年のうち、3分の1がこの時代に入ります。始生代(しせいだい)という呼び方もあります。前の時代との境目は...
古生物学

2億3,600万年前のキノドン類に出産の痕跡——化石の骨から繁殖のしかたを読む

約2億3,600万年前、恐竜と同じ時代のアルゼンチンに、犬くらいの大きさの肉食動物がいました。Chiniquodon theotonicus(キニクオドン・テオトニクス)。哺乳類につながる系統の、まだ哺乳類ではない生き物——キノドン類の一種...
古生物学

モロッコの山中で見つかった「ゾウの皮膚」の岩 深海に生きた微生物たちの置き手紙

モロッコの山の中で、地質学者が「ここにあるはずのない」模様の刻まれた岩を見つけました。かつて深い海の底だった約1億8000万年前の岩の表面に、細かいしわが一面に走っていたのです。このしわ、じつは浅い海にすむ微生物たちが残す"生きた痕跡"とし...
古生物学

サーベルタイガーの背骨に残された「稀な腫瘍」の痕跡 ― タールに沈んだ理由とのつながり

絶滅したサーベルタイガー(スミロドン・ファタリス)の背骨を、犬や猫の脊椎手術を専門とする獣医外科医が3,722個も調べた——そんな研究が、獣医学の専門誌 Frontiers in Veterinary Science に2026年7月27日...
古生物学

最初の霊長類は熱帯ではなく「凍える北米」で生まれていた

サル・類人猿・そして私たちヒトを含むグループ「霊長類」は、どこで生まれたのか。この問いに対する答えは、長いあいだ「暖かい熱帯の森」で決まりだと思われてきました。ところが、英レディング大学のホルヘ・アバリア=リャウトゥレオ博士らの研究チームが...
古生物学

ティラノサウルスが大人になるまで40年 骨の“年輪”の読み方が変わった

ティラノサウルス・レックス(T.レックス)が大人の体になるまでにかかった年数が、25年から35〜40年へと引き延ばされました。オクラホマ州立大学健康科学センターのホリー・ウッドワード教授らが、2026年1月にオープンアクセス誌『PeerJ』...
古生物学

翼竜を食べた魚竜が、さらに食べられていた——化石に残った三段の食物連鎖

およそ1億年前のオーストラリアで、空を飛ぶ爬虫類を海の爬虫類が食べ、その海の爬虫類をさらに大きな海の爬虫類がかじった——そんな三段の「食べる・食べられる」が、たった一体の化石に丸ごと残っていた。クイーンズランド州の内陸で掘り出された魚竜(ぎ...
古生物学

脚を失ったヘビの出発点は一つではなかった——8000万年前の化石が示す初期の多様性

ブラジル・サンパウロ州の採石場で2020年に掘り出された小さなヘビの化石が、新種として Nature に記載されました。名前は Tametara mirim(タメタラ・ミリム)。7500万〜8500万年前、恐竜がまだ地上を歩いていた時代のヘ...
古生物学

恐竜は「大きくなりすぎる」と後ろ足で立てなくなっていた

首の長い巨大恐竜、竜脚類(りゅうきゃくるい)。ふだんは4本足で歩く姿でおなじみですが、そのうちの何種かは後ろ足だけで立ち上がれた——という話が、コンピューターを使った解析から出てきました。しかもおもしろいのは、立てるかどうかが体の大きさで変...
古生物学

5000万ドルのT.レックス「Gus」——史上最高額の恐竜化石が個人の手に

2026年7月14日、ニューヨークのサザビーズに出品された1体のティラノサウルス・レックス(T.レックス)の全身骨格が、5,013万ドルで落札された。日本円にして70億円を超える。サザビーズによれば、これは恐竜どころか「あらゆる化石」を通じ...
古生物学

ウルグアイで新種の巨大恐竜、尾の骨2個から見つかった「メセタサウルス・プロテクトル」

1980年代にウルグアイ川のほとりで見つかり、そのまま博物館の収蔵庫で眠っていた2個の尾の骨。それが40年ほどの時を経て、新種の巨大恐竜として学名を与えられた。記載したのはウルグアイの研究チームで、名前は Mesetasaurus prot...
古生物学

「顔にT.レックスの歯が刺さったまま」——エドモントサウルスの頭骨が語る最期

モンタナ州で見つかったカモノハシ竜の頭骨に、折れたティラノサウルスの歯が一本、鼻先にめり込んだまま残っていた。噛んだ側と噛まれた側が同時にわかる化石はめったに見つからない。この一本の歯が、T.レックスがどんなふうに獲物に噛みついたのかを、直...