火星

科学・宇宙

火星の月フォボスは、なぜ西から昇って東に沈むのか

火星の空でも「日食」は起きます。2026年8月12日、NASAの火星探査車パーサヴィアランスが、火星の月フォボスが太陽の前を横切っていく瞬間を撮影しました。撮ったのはマストに載った主力カメラ「Mastcam-Z」。私たちが日食のときに使う日...
科学・宇宙

火星の砂ぼこりは有毒、それでも専門家が「対処できる」と言う理由

火星に人を送るとなると、放射線、寒さ、閉鎖環境でのメンタル——課題はいくつも挙がりますが、その一覧に「砂ぼこり」が正式に加わりつつあります。NASAは2026年に入ってから、「火星ダスト限度作業部会(Martian Dust Limit W...
科学・宇宙

火星の南半球は地下まで熱かった——探査機の「軌道のふらつき」16年分が描いた温度地図

火星の地下から、意外な報告が届きました。2026年8月26日付でNature誌に掲載された論文によると、火星のマントル——地殻と核のあいだに広がる分厚い岩石の層——は、南半球のほうが北半球より200〜400℃も熱いというのです。200〜40...
宇宙

火星の地殻から来た唯一の隕石、中性子で透かしたら水の痕跡が見えた

火星から地球に落ちてきた隕石は、これまでに何十個も見つかっています。ところが、そのほとんどは地下のマグマが固まった火山岩で、火星の「地面そのもの」の話をしてくれません。例外はたった1個。NWA 7034、通称「ブラック・ビューティー」と呼ば...
科学・宇宙

フォボスの砂には「火星のかけら」も混ざっている? 探査機MMX、10月20日打ち上げへ

火星の衛星から砂を持ち帰る——まだ世界のどの国もやったことのない探査が、いよいよ動き出します。JAXA(宇宙航空研究開発機構)は2026年8月13日、種子島宇宙センターで火星衛星探査計画「MMX(Martian Moons eXplorat...
科学・宇宙

火星の衛星デイモスはなぜ「のっぺり」? 一発の衝突で謎が解けるかもしれない

火星の衛星デイモスは、なぜあんなに「のっぺり」しているのか——。長年の謎に、「たった一発の衝突で説明がつく」という答えが出されました。スイス・ベルン大学のSabina Raducan氏らの研究チームが、2026年8月18日付でNature ...
科学・宇宙

「掘れば64%で氷」——火星の水の地図が、確率で語られはじめた

火星のどこを掘れば水が出るのか。アメリカの惑星科学研究所(Planetary Science Institute、PSI)のチームが、この問いに答えるための新しい世界地図を作り、2本の論文として学術誌Planetary Science Jo...
科学・宇宙

火星ヘリが羽織る「小さなマント」の正体——布のアンテナで地下5mの氷を探す

NASAが2028年の打ち上げを目指している火星ミッション「SkyFall(スカイフォール)」は、小型のヘリコプター3機を火星に送り込み、地下に眠る氷を探す計画です。そのヘリコプターの試験映像が公開されたのですが、機体の後ろに布のようなもの...
科学・宇宙

20年前の火星探査データを32か所ぶん重ねたら、消えていた鉱物が現れた

NASAの火星探査車スピリットが2004年から送り続けたデータのなかに、当時は「見つからなかった」とされた鉱物が、実はちゃんと写り込んでいた——。エディス・コーワン大学(オーストラリア)のパウロ・デ・ソウザ教授が、20年以上前の観測記録を3...
宇宙開発

火星では今の宇宙服が重すぎる——NASAが出した上限104キログラム

月面用に開発が進んでいる最新の宇宙服を、そのまま火星に持っていくわけにはいきません。着た飛行士が動けなくなってしまうからです。NASAと協力企業の技術者チームが、火星で使う宇宙服に許される重さを計算し、上限は104kg——いまの設計から4割...
科学・宇宙

火星の砂嵐は「静電気」も帯びていた可能性——探査ミッションの新たなリスクに

火星の砂嵐というと、空が砂ぼこりで覆われて暗くなる、太陽光がさえぎられる、視界が悪くなる——そんな「暗さ」の害がよく知られています。ところが最近の研究で、砂嵐にはもうひとつの顔があるかもしれないことが分かってきました。砂嵐の中の大気が静電気...
科学・宇宙

火星に残っていた「隕石の雨」の記録、パーサヴィアランスが40億年前の地層を発見

火星で探査を続けるNASAの探査車パーサヴィアランスが、めずらしい「記録」を掘り当てました。約40億年前、太陽系のあちこちに隕石が降り注いでいた時代の痕跡が、厚さ75メートルの層状の岩盤としてそっくり残っていたのです。場所はジェゼロ・クレー...
科学・宇宙

宇宙でエビは餌を食べるのか——岡山理科大が挑む「宇宙養殖」の第一歩

宇宙に出ると、食べ物は自分たちで持っていくしかない。地球でいちばん古い食べ物のひとつが魚介類だけれど、水の中で暮らす生き物が無重力に近い環境でどうふるまうのかは、意外なほど分かっていない。岡山理科大のチームが、この問いにまずエビで取り組んだ...
科学・宇宙

火星や月のサンプルは地球より先に月へ――研究者が提案する隔離施設

火星や月から岩や砂を持ち帰るとき、そのまま地球に降ろすのではなく、いったん月に置いた施設で調べてから運ぶべきだ——。そんな提案が、環境科学の学術誌に載りました。もし持ち帰った試料の中に未知の微生物が混じっていたら、地球の生き物にとって思わぬ...
宇宙・天文

火星隕石から初のガーネット、太古の地質を語る宝石

火星から飛んできた1個の隕石のなかに、これまで火星の石では見つかったことのない鉱物が潜んでいた——そんな報告が出ました。見つかったのはガーネット(ざくろ石)。地球では1月の誕生石として知られる、あの深い赤色の宝石です。地球ではありふれた石で...
宇宙・天文

火星の岩石から複雑な有機分子——キュリオシティが7種を初検出

NASAの火星探査車キュリオシティが、火星の岩石から有機分子を21種類も見つけ出しました。しかもそのうち7種類は、これまで火星で一度も検出されたことのないものでした。有機分子というのは炭素を骨組みにした化合物のことで、地球で生命が生まれたと...
宇宙・天文

火星の地下に“地球そっくりの巨大マグマ系”があった——プレートが動かなくても

火星の地下に、地球そっくりの巨大なマグマの仕組みがかつて存在したらしい——オックスフォード大学を中心とする研究チームが、そんな証拠を見つけました。地球ではこうした複雑な地下構造はプレートの動きが生むと考えられてきましたが、火星にはそのプレー...
宇宙・天文

恐竜を絶滅させた隕石が、地下に作った“生命のゆりかご”——想定の4倍、800万年続いていた

恐竜を絶滅させた巨大隕石は、地表をめちゃくちゃにしただけではなかったようです。同じ衝突が地面の下に、生命を育めるかもしれない温かい環境を作り、それが想定の4倍も長く続いていた——そんな研究がまとまりました。隕石といえば「絶滅」のイメージが強...
宇宙・天文

かつて湖だった火星のクレーターで複雑な炭素を発見、過去最大級の確かさ

火星の岩から、これまでで最も確かといえる「有機物(炭素でできた分子)」が見つかりました。NASAの探査車パーシヴィアランスが、かつて湖だったクレーターの泥岩を調べ、複雑な炭素の分子を数百か所で検出した、という研究です。論文は2026年6月2...