家事ロボの新顔、洗濯たたみに加え「部屋の片付け・ベッドメイク」まで

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洗濯物をたたむロボットを出したと思ったら、その5か月後にはもう次の一手。今度は服をたたむだけでなく、散らかった部屋を片付けて、ベッドまで整えてくれるという。米サンフランシスコのスタートアップ Weave Robotics が発表した家庭用ロボット「Isaac 1(アイザック・ワン)」の話です。

洗濯たたみロボの、わずか5か月後の新型

Weave Robotics は2026年2月に、最初の製品「Isaac 0」を出したばかりでした。こちらはテーブルの前に据え置きで、洗濯物をひたすらたたむのが仕事のロボットです。カリフォルニア州の家庭や事業所に届けられていて、同社によると、これまでに2,000時間以上たたみ、いまでは毎週400kgを超える洗濯物をこなしているそうです。

その次のモデルが、今回の Isaac 1。据え置きだった前モデルと違って、車輪のついた台座で家の中を動き回れるようになりました。やることも、洗濯物たたみ一本から一気に広がっています。

Isaac 1にできること

Isaac 1が引き受けるのは、日々の「面倒だけど誰かがやらないといけない」家事です。脱ぎ散らかした汚れた服を見つけて拾い、洗ってたたんで元の場所にしまう。ベッドを整え、枕をふくらませ、クッションの向きをそろえる。子どものおもちゃやペットのグッズ、脱ぎっぱなしの靴を、あるべき場所に戻す——といったところ。

同社はこれを「Laundry Flow(洗濯まわりの一連の流れ)」と「Daily Reset(毎日のリセット)」と呼んでいます。要は、洗濯かごの中身を片付けるところから、部屋そのものを“昨日の散らかりがない状態”に戻すところまでを、まとめて任せられる、という売り込みです。

体の作りと動き

見た目は、いわゆる二足歩行の人型ロボットとは一線を画しています。脚はなく、車輪のついた台座の上を滑るように移動。胴体は伸縮式で、使わないときは約90cmまで縮み、作業するときは人の背丈ほど(約175cm)まで伸びます。ベッドや棚、洗濯かごの高さに合わせて背を変えられる、というわけです。腕は2本、手の代わりに指が2本のはさみのようなグリッパーがついていて、これで物をつかみます。

頭は角の丸い四角形で、そこにアニメの『ベイマックス』を思わせる、つぶらな“目”がついています。胴体は取り外しできる布のカバーで覆われていて、Sage(セージ)やTerracotta(テラコッタ)といった落ち着いた色が選べる。硬い実験機材のような雰囲気を避けて、部屋に置く家具の一部としてなじませよう、という設計です。使っていないときは縮んで、視界から消えて存在を忘れられるように——ともうたっています。

完全自動ではない、という前提

ここは正直に受け止めておきたいところです。Isaac 1は「Laundry Flow」と「Daily Reset」を基本は自動でこなしますが、うまくいかない場面では、Weave のスタッフが遠隔で操作を引き継いで作業を仕上げる仕組みになっています。ロボットのカメラ映像を人が見ながら、遠くから手伝う——いわゆる遠隔操作(テレオペレーション)です。

つまり、いまの段階では「全部を一人でやりきる完全自律」ではなく、自動と遠隔サポートの合わせ技。同社は、実際の家庭で使われながら学習してだんだん自律の割合を高めていく、としています。似たやり方は、ノルウェーの 1X が出す人型ロボット「Neo」など、この分野の若い会社に共通して見られるものです。

カメラとプライバシー

家の中を撮るカメラを積み、遠隔で人が覗くこともある——となると、気になるのはプライバシーです。Weave は対策として、使っていないときはカメラを物理的にオフにできるハードウェアの仕組みを備えたとしています。また、ロボットが動いて“見て”いるときは目を開く、といった見た目でも作動が分かるようにしているとのこと。

一方で、家庭内で撮った映像をロボットの学習に使うのかどうかについては、同社は明言を避けているとの報道もあります。カメラとデータの流れを持つ家庭用ロボットには、つきまとう論点だといえます。

価格と入手時期

価格は、一括で7,999ドル(1ドル150円ならおよそ120万円)か、月額449ドルのサブスクリプション。250ドルの預り金(いつでも返金可)で予約できるとしています。人型の競合機に比べると、かなり価格を抑えてきた形です。

最初の出荷は2026年秋から、まずカリフォルニア州向け。米国内のより広い地域へは2027年にかけて順次、という予定です。ヨーロッパでの展開は、いまのところ未定とされています。

だから何がおもしろいのか

家事ロボットというと、人そっくりの二足歩行ロボットが颯爽と登場する絵を思い浮かべがちです。Isaac 1は、そこをあえて狙っていません。歩かない、指もない、やることも家事にしぼる。その代わり、値段を下げ、実際に買って置ける現実的なところに寄せてきました。

完全自律には届いておらず、遠隔操作に支えられている点や、地域が限られる点など、割り引いて見るべきところはあります。それでも、「人に似せること」より「実際に暮らしの中で働けること」を優先した設計は、家庭用ロボットの一つの現実解として興味深い方向です。洗濯たたみから片付けまで踏み込んだ今回のモデルが、実際の家でどこまで手のかからない相棒になれるのか——そこが次に見えてくるポイントになりそうです。

出典

Weave Robotics’ Isaac 1 folds clothes & tidies rooms(New Atlas)
Isaac 1 — Weave Robotics(公式)

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