ゲームソフトを遊ぶのにディスクやカートリッジを差し込む機会は、ずいぶん減りました。ダウンロードで買って、そのまま遊ぶ。手軽ではあるのですが、棚に並んだパッケージを眺めて「今日はこれにしよう」と手に取る、あの感覚が恋しい人もいるはずです。そんな懐かしさを、余った2.5インチSSDと3Dプリンターで自作してしまった人がいます。
海外掲示板Redditで公開されたこのDIYは、安く手に入れた中古の2.5インチSSDを、3Dプリントした外装に収めて「ゲームカートリッジ」風に仕立てたもの。パソコンの脇に置いたベースユニットにカチッと差し込むと、そのカートリッジのゲームが立ち上がる——という仕組みです。
差して遊ぶ、あの感触をパソコンで
作りはシンプルです。中身は、まとめ買いした安価な2.5インチSSD。これを3Dプリントの殻に入れて、カートリッジの形にしています。設計データ(STLファイル)は3Dプリント向けの共有サイトで配布されているので、プリンターがあれば同じものを出力できます。
受け側のベースユニットには、USB3-SATA変換アダプタが入っていて、これをゲーミングPCにつなぎます。ベースは2種類あり、カートリッジを縦に挿すシンプルなタイプと、バネを仕込んで「差し込んだときの手応え」を良くした横置きタイプが用意されています。凝っているのはこの手触りの部分で、往年のゲーム機を触っていた人ほど刺さりそうです。

「信頼したカートリッジだけ起動する」仕組み
面白いのは、ただ挿せば何でも動く、というわけではないところです。それぞれのSSDには起動用のスクリプトが入っていて、パソコン側の管理プログラムが「これは信頼していいカートリッジだ」と認めたものだけを自動で立ち上げます。得体の知れないドライブを挿しても、勝手に何かが走り出すことはない、というちょっとした安全策です。
ちなみに、ゲーム本体が必ずそのSSDに入っている必要はなく、カートリッジ側は「起動の合図」の役割だけを持たせることもできる作りになっています。手持ちのゲームライブラリと組み合わせて、自分好みに運用できるわけです。
設計データもプログラムもMITライセンスで公開されているので、改造や再配布のハードルは低め。気に入った人が自分なりに手を加えていける余地があります。
ひとつ気にしておきたいこと
実用面で頭の隅に置いておきたいのが、SSDのデータ保持の話です。SSDは「電源を入れなくてもデータが消えない記録装置(不揮発性メモリ)」として知られていますが、それは無条件ではありません。長期間まったく通電しないまま放置すると、少しずつデータが失われていく可能性があります。とくに、使い込まれて安く出回っている中古SSDは、その傾向が出やすいとされています。
制作者も元記事も「安いドライブがどれくらい持つかは分からない」と正直に触れています。裏を返せば、棚に並べたカートリッジをときどき引っ張り出して通電し、実際に遊んでやるのが、いちばんの延命策ということになります。飾って眺めるより、ちゃんと差して遊ぶ——コレクションとしても、データを守るうえでも、それが理にかなっているのは少し面白いところです。
出典・もっと知りたい人へ
この記事は、以下の記事をもとに、一次情報を確認して書いています。


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