Steam Machineの“顔”を電子ペーパーに 着せ替えパネル「Inkterface」を自作する

テクノロジー
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Valveの新型ゲーム機「Steam Machine」の“顔”を、電子ペーパーの画面ごと差し替えてしまう。そんな着せ替えパネルの設計図が公開されました。名前は「Inkterface」。5.83インチのE-inkパネルを組み込んだフェイスプレートで、本体の前面にマグネットでパチンと留めるだけの、配線も通信もケーブルレスな自己完結型です。

面白いのは、これが誰かの一発ネタではなく、Valve公式のSteamOS向けGitLabに置かれている点。設計はエンジニアのKyle Wright氏によるもので、ライセンスはMITです。個人が組むのはもちろん、コミュニティが商品化してもかまわない、かなり開かれた形で出されています。

交換式フェイスプレートという下地

そもそもSteam Machineは、前面パネルが工具なしで外せる磁石留めの交換式になっています。約16cm四方の小さな立方体の“顔”を、好きなデザインに付け替えられる設計で、Valveはお披露目の段階から「カスタム前面を作れるよう設計データを配る」と表明していました。Inkterfaceは、その「自分で前面を作っていい」を地で行くリファレンス設計にあたります。E-inkパネル版のフェイスプレート自体は、2025年に本体が発表された際に技術デモとして見せられていたもの。今回、それを実際に組み立てられる形で丸ごと公開した、という流れです。

Inkterfaceの中身

使う部品はシンプルにまとまっています。表側に5.83インチのモノクロE-inkパネルとドライバ基板、頭脳にPSRAM付きのESP32 Featherボード、そこに小さなリポ電池を組み合わせる構成です。これらを3Dプリントのフレームとベゼルでかっちり収め、配線の取り回しを最小限にした作りになっています。本体への固定は四隅のマグネット4点のみ。ケーブルでつなぐ必要がないので、パネル単体で完結します。

Bluetoothで絵を送り込む仕組み

表示の更新はBluetooth経由です。母艦のSteam Machine側で小さなサービスを動かし、そこからパネルへ画像を送り込みます。E-inkなので一度描いた絵は電気を切っても残り、CPU・GPUの温度や使用率といったシステム情報、あるいは好きな画像を、電力をほとんど食わずに出しっぱなしにできます。表示の設定や送信を担うアプリは、いまのところ自分でAppImage形式にビルドして使う形ですが、いずれSteam上で正式に配布される予定とされています。

公開されているものと、この先

GitLabには3Dプリント用のデータ、部品表(BOM)、ファームウェア、組み立て動画、ソフト側のセットアップ手順まで一式そろっています。3DデータはSTLだけでなく、編集しやすいSTEP形式も同梱。部品を別のものに替えたいときに、フレーム側を作り直しやすい配慮です。まるごと真似してもいいし、いじって自分好みに変えてもいい、という設計思想が全体ににじんでいます。

気になるとすれば発熱まわり。フェイスプレートは本来の前面パネルと入れ替える形で付くため、E-inkパネルを載せたときに空気の通り道がどう変わるかは、コミュニティでも話題になっています。ここは実際に組んで使った人の報告を待ちたいところです。なお、アクセサリメーカーのJsauxが完成品のE-inkフェイスプレートを別途開発中ともいわれ、「作るのは難しいけれど欲しい」層に向けた市販品が出てくる可能性もあります。

詳細と設計データは、Hackadayの紹介記事から辿れます。3Dプリンタと多少の電子工作に抵抗がなければ、自分だけの“動く顔”を持ったSteam Machineが手に入るというわけです。

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