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先に書いておくと、この記事は Claude(Anthropic の AI)を使って書いています。取り上げるのも Claude Code を声で使うためのアプリなので、その点を踏まえて読んでください。
Claude Code は、ターミナルやエディターの中で AI にプログラムを書かせたり直させたりする道具です。スマホからリモートで操作する機能もありますが、画面を見て文字を打つことが前提になっています。韓国の宅配ドライバーで個人開発者の ahn4jang27 は、配達の合間にこれを使おうとして、うまくいきませんでした。そこで作ったのが、Android のスマホをトランシーバーに見立てて、声で Claude Code と話す「Walkie Claudie」です。Hackaday が2026年10月24日に紹介し、公開リポジトリの README に作った経緯と仕組みが書かれています。
目と手は配達に、耳と口は空いている
README に挙げられている不便は4つです。配達しながらキーボードで細かく入力するのは難しい。配送アプリと Claude のアプリを行ったり来たりするのも面倒。Claude の長い答えを配達しながら細かく読むのも無理。そして、配達中は目と手がふさがっているのに、耳と口は空いている。この4つを合わせて、「配達しながら、口と耳だけで使えないか」という企画になりました。仕事のあとに一杯やりながら Claude Code にこの計画を話したら、意外にもあっさり「できる」と返ってきたので作り始めた、と README にあります。

仕組みは、スマホと PC の直結
Walkie Claudie は、Android のアプリと、PC 側で動く Claude Code のプラグインの2つで成り立っています。流れはこうです。
- スマホで話すと、スマホの音声認識が声を文字にする。PC に送られるのは文字だけで、音声は送られない。
- 文字は、同じネットワーク上の PC で動いているプラグインに直接送られ、プラグインがそれを Claude Code のセッションに渡す。
- Claude が返事を書くと、プラグインの「返信」の道具でそれを残し、スマホがそれを取りに行って音声で読み上げる。
途中に中継サーバーはありません。スマホは PC のポート 7700〜7709 に HTTP で直接つなぎ、相手は私設網のアドレスに限られます。同じ Wi-Fi の中なら、そのままつながります。外から使うときは、Tailscale のような VPN でスマホと PC を同じ網に入れます。作者の「配達中に使う」という目的からすると、この VPN の部分が実際には要になります。
無線機の作法を借りる
名前のとおり、操作はトランシーバーに倣っています。話すときはボタンを押します。画面に浮かぶボタン、スマホの音量ボタン、Bluetooth イヤホンのボタンのどれでもよく、好みで選べます。配達中なら、イヤホンのボタンを押して話し、答えを耳で聞く、という使い方になります。
長く考えながら話すときのために「独白モード」があります。途中で長く黙っても切れず、最大10分まで聞き続けてから、まとめて送ります。セッションはチャンネルとして扱い、複数の Claude Code のセッションをチャンネルの切り替えで使い分けられます。別のチャンネルの答えも聞ける、という無線機のチャンネル探索のような機能もあります。画面には、Claude が管理している残りの作業、つまり答えを待っている質問や承認待ち、進行中の作業が一覧で出ます。Hackaday の記事によれば、画面は昔の無線機の液晶風で、スケルチ音やチャンネル切り替えの音まで作り込まれているそうです。

使うために要るもの
README に書かれている条件は次のとおりです。スマホは Android 10 以上で、独白モードは Android 13 以上。PC 側は Linux でだけ動作を確認していて、macOS と Windows は未検証です。Claude Code を使える契約と、プラグインを動かす Bun というランタイムが必要です。プラグインは Claude Code のマーケットプレイスの仕組みで入れ、スマホのアプリは Play ストア外の APK として配られています。PC とスマホの組み合わせは、Claude Code 側で表示される QR コードをアプリで読み取って結びつけます。
注意点もあります。このプラグインは Claude Code の「チャンネル」という機能を使っていますが、この機能はまだ研究プレビューの段階で、起動のたびに開発用のフラグを付け、警告を確認する必要があります。音量ボタンを送話ボタンに使うには Android のアクセシビリティの許可が要り、アプリは音量ボタンの押下だけを見て画面の内容は読まない、と README は説明しています。ライセンスは MIT で、README の冒頭には「Anthropic の公式プロジェクトではなく個人のプロジェクト」と明記されています。
制約が設計を決めた
AI に声で話しかける仕組みは、いまでは珍しくありません。このアプリが面白いのは、「配達中で目も手も使えない」という具体的な制約から、音声認識はスマホ側で済ませる、PC には文字だけ送る、答えは読み上げる、操作はイヤホンのボタン1つ、という設計が一つずつ決まっているところです。無線機の作法を借りたのも、片手で、画面を見ずに、短いやり取りを繰り返す道具として、無線機がすでに答えを持っていたからでしょう。
Hackaday の記事は、常に AI の助手とつながっていたい人には役に立つだろうと書いたあとで、ときどきは休むことも考えてみては、と付け加えています。配達の合間にコードを書く暮らしがよいかどうかは別として、空いている感覚だけで道具を動かすという発想は、ほかの場面にも広がりそうです。
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出典
- Hackaday “A Walkie Talkie Interface For Claude”(2026年10月24日、Zoe Skyforest):https://hackaday.com/2026/10/24/a-walkie-talkie-interface-for-claude/
- ahn4jang27, “Walkie-Claudie”(GitHub、README、MIT ライセンス):https://github.com/ahn4jang27/walkie-claudie


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