ひろゆら

古生物学

【デボン紀の生物】ブロントスコルピオ – 史上最大のサソリの本当の名前は、ワラジムシとして付けられていた

この記事には広告(Amazon アソシエイトのリンク)を含みます。名前ブロントスコルピオ(Brontoscorpio)。ブロンテオスコルピオとも表記される。ギリシャ語の「雷」と「サソリ」を合わせた名前。2026年の再研究で、より古い学名プラ...
生物

白化したサンゴに健康なサンゴを1週間触れさせると、元に戻る。藻は「組織の橋」を渡っていた

この記事には広告(Amazon アソシエイトのリンク)を含みます。サンゴが白くなる「白化」は、サンゴが体の中に住まわせている褐虫藻(かっちゅうそう。光合成をしてサンゴに栄養を渡す藻)を、高い水温などのストレスで追い出してしまう現象です。白く...
古生物学

始祖鳥と同じ時代に、飛ばずに走る鳥がいた。鎌形の爪を持つジュラ紀の肉食鳥 Yuezhuornis

この記事には広告(Amazon アソシエイトのリンク)を含みます。鳥の進化というと、恐竜の一部が前肢を翼に変え、少しずつ空へ近づいていった一本道を思い浮かべます。ところが、その道のいちばん最初の時期に、飛ぶことをやめて地面を走り、鎌のような...
物理

超伝導の「本当の限界」を、渦が動き出す前に測った。ピコ秒の電流パルスで見えた対破壊電流

この記事には広告(Amazon アソシエイトのリンク)を含みます。超伝導体は電気抵抗ゼロで電流を流せますが、流せる電流には上限があります。ふつうに直流で測ると、ある電流密度(臨界電流密度)を超えたところで抵抗が現れます。ところがこの値は、超...
地球科学

深さ45km ですでに700℃、90km より深くても800℃。沈み込みの「前半が熱く後半が冷たい」岩がパプアニューギニアで見つかった

この記事には広告(Amazon アソシエイトのリンク)を含みます。地球の表面を覆うプレートがぶつかると、一方がもう一方の下へ沈み込みます。沈み込む岩は冷たいまま深く運ばれ、周囲の熱い岩にゆっくり温められていく。沈み込み帯の温度の構造は、おお...
宇宙・天文

白色矮星の「太陽の1.44倍」という限界は、磁場があれば超えられる。ふつうの星から強磁場の白色矮星ができる道筋を計算した

この記事には広告(Amazon アソシエイトのリンク)を含みます。白色矮星には、超えられない重さの上限があります。1930年代にインド出身の物理学者スブラマニアン・チャンドラセカールが、相対性理論と量子論から導いた「太陽の1.44倍」という...
宇宙・天文

『明月記』に残る1181年の客星の残骸は、なめらかな筋ではなく「こぶの数珠つなぎ」だった。ジェミニ北望遠鏡が硫黄の光で見た Pa 30

この記事には広告(Amazon アソシエイトのリンク)を含みます。1181年の夏、カシオペヤ座の方角に突然あらわれて、半年ほど夜空に居座った星がありました。中国と日本の記録者はこれを「客星(かくせい)」と呼び、8つの別々の文献に書き残してい...
テクノロジー

100g 未満のドローンにネズミのヒゲを付けたら、真っ暗でも壁をなでて飛んだ。重さ3.2g の形状記憶合金の触覚

この記事には広告(Amazon アソシエイトのリンク)を含みます。ネズミは真っ暗な下水道や壁の中をすいすい走ります。目で見ているのではなく、顔のヒゲで周りを探っているからです。ヒゲは物に触れる前の空気の流れや振動まで拾い、触れればその位置を...
宇宙・天文

木星の磁気円盤は、なめらかに上下する円盤ではなかった。ジュノーが10分に4回も電流シートを横切っていた理由

この記事には広告(Amazon アソシエイトのリンク)を含みます。木星は太陽系でいちばん大きな惑星で、磁気圏もそれに見合って巨大です。その磁気圏の中で、木星の速い自転と、火山だらけの衛星イオが吐き出す物質が作っている構造が「磁気円盤(マグネ...
地球科学

2万3,000年前の足跡の主は、湖が縮み針葉樹林がオークに変わるのを見ていた。ホワイトサンズの花粉と脂質が復元した氷期の2,000年

この記事には広告(Amazon アソシエイトのリンク)を含みます。米国ニューメキシコ州のホワイトサンズ国立公園には、アメリカ大陸でもっとも古い部類に入る人の足跡が残っています。2021年に報告されたとき、その年代は2万1,000〜2万3,0...
人体・脳

形の決まらないタンパク質が、なぜ毎回同じ形に積み重なるのか。タウの「最初の留め具」は300番付近にあり、引き金は水の膜だった

この記事には広告(Amazon アソシエイトのリンク)を含みます。タウは、神経細胞の中で細胞の骨組みを支えているタンパク質です。ところがアルツハイマー病や前頭側頭型認知症など「タウオパチー」と総称される病気では、タウが誤った形に折りたたまれ...
古生物学

タスマニアデビルは4万5,000年間、人の食べ残しを片づけていた。ピルバラの岩陰から出た2点の骨が語る、本土から消えた理由

この記事には広告(Amazon アソシエイトのリンク)を含みます。タスマニアデビルは、いま野生ではタスマニア島にしかいません。けれど名前に反して、かつてはオーストラリア本土のほぼ全域に住んでいて、本土から姿を消したのはおよそ3,200年前の...
生物

遺伝子から生き物の姿はどこまで読めるか【2026年版】。タンパク質の形までは届き、体全体はまだ描けない

この記事には広告(Amazon アソシエイトのリンク)を含みます。DNA の配列を渡されて、そこからどんな生き物ができるかを言い当てられるか。2026年の時点で、答えは「途中までなら」です。「読める」にはいくつか段階があります。どの生き物の...
古生物学

【デボン紀の生物】シーラカンス – 「絶滅した魚」は、コモロの漁師が毎年釣っていた

この記事には広告(Amazon アソシエイトのリンク)を含みます。名前シーラカンス(coelacanth)。ギリシャ語の「中空の」と「棘」を合わせた化石の属名コエラカントゥス(Coelacanthus)から。ひれの骨が中空になっていることに...
生物

ゲノム23万8,000塩基対、遺伝子189個。代謝を捨てて「複製の仕組み」だけを残した古細菌が、下田沖のプランクトンの中から見つかった

この記事には広告(Amazon アソシエイトのリンク)を含みます。静岡県の下田沖で採った海水の中に、探していなかったものが入っていました。筑波大学の原田亮さんと中山卓郎さんらの研究チームは、渦鞭毛藻(うずべんもうそう)という単細胞プランクト...
生物

ミツバチの針は、切り離されたあとも「つぶれるピストン2本」で毒を送り続ける。1910年から知られていた弁の動きを、高速度撮影で初めて見た

この記事には広告(Amazon アソシエイトのリンク)を含みます。ミツバチに刺されると、ハチが飛び去ったあとも針が皮膚に残り、しばらく毒を送り続けます。針の根元には毒嚢(どくのう)と筋肉、神経節が付いたままで、本体から切り離されても自分で動...
宇宙・天文

「ハイパーノバ」は存在しないかもしれない。超新星の放出物が均一に混ざらないと考えると、証拠だった金属欠乏星がふつうの超新星で説明できた

この記事には広告(Amazon アソシエイトのリンク)を含みます。太陽の30倍を超える重い星が一生の最後に起こす爆発の中に、「ハイパーノバ」と呼ばれる格別に激しいものがあると考えられてきました。ふつうの重力崩壊型超新星の10倍ほど明るく、爆...
物理

40年前の予言どおりの「エネルギーの梯子」。ストロンチウム35原子の鎖を臨界点に置き、共形場理論のスペクトルを初めて測った

この記事には広告(Amazon アソシエイトのリンク)を含みます。水が沸騰する瞬間や、磁石が熱で磁力を失う瞬間には、材料の細かい違いが消えて、まるで違う物質が同じ数学に従って振る舞うようになります。物理学ではこれを「普遍性」と呼び、その数学...
化学・生命の起源

金の電極のすき間0.5ナノメートルを1個ずつ通して、アミノ酸の「右手・左手」を電流で読む。隕石と砂漠の土で試した、宇宙生命探査のための1分子分析

この記事には広告(Amazon アソシエイトのリンク)を含みます。アミノ酸の多くには、右手と左手のように鏡に映した形でありながら重ね合わせることのできない「L型」と「D型」があります。地球の生き物がタンパク質を作るときに使うアミノ酸は、ほぼ...
動物行動・生物学

イヌも「ブーバ」は丸く、「キキ」はとがっていると思っている。70頭の視線を追った実験で、人間だけと思われていた音と形の結びつきが別の種に見つかった

この記事には広告(Amazon アソシエイトのリンク)を含みます。「ブーバ」という名前の図形と、「キキ」という名前の図形を思い浮かべてください。どちらが丸くて、どちらがとがっているでしょうか。言葉はどちらも作りものなので正解はないはずですが...
気候・環境

「世界最大のペンギンのコロニー」の看板が外れた。火山島のヒゲペンギンは15年で巣が63%減り、隣で魚も食べるマカロニペンギンに追い越された

この記事には広告(Amazon アソシエイトのリンク)を含みます。南米の南端と南極大陸の間、嵐の海に弧を描いて並ぶ南サンドウィッチ諸島の北端に、ザボドフスキー島という火山島があります。活火山のカリー山の斜面をヒゲペンギンとマカロニペンギンが...
動物行動・生物学

人を守るために飛ばしていたドローンが、サメを守る地図を描いた。豪州の2つのビーチに毎年集まる、若いアカシュモクザメ最大100匹の群れ

この記事には広告(Amazon アソシエイトのリンク)を含みます。オーストラリアのクイーンズランド州には、海水浴客の安全のために、砂浜の上空でドローンを飛ばしてサメを見張る SharkSmart という仕組みがあります。見張りのための映像で...
物理

ブラックホール着想の量子テレポーテーションに「量子の魔法」は要らなかった。平均の忠実度は同じで、ばらつきだけが違う

この記事には広告(Amazon アソシエイトのリンク)を含みます。ブラックホールに落ちた情報は、どうなるのでしょうか。事象の地平線の内側では、量子情報はほとんど判別できないほどかき混ぜられ、無数の量子的な相互作用のもつれの中に散らばると考え...
テクノロジー

引き出しの古いスマホが、二足歩行ロボットの「目と脳」になる。UCLA の PhoneBot は本体およそ400ドルで、2017年の機種でも歩いた

この記事には広告(Amazon アソシエイトのリンク)を含みます。引き出しの奥で眠っている古いスマートフォンには、カメラも、傾きや動きを感じ取るセンサーも、無線も、画面も、そこそこの計算機も入っています。小さなヒューマノイドロボットを作ろう...
宇宙開発

小惑星には後ろから追いつくより、正面からぶつかるほうが速い。太陽の光で逆回りする「回折セイル」なら秒速100キロで衝突できる、という計算

この記事には広告(Amazon アソシエイトのリンク)を含みます。2022年9月26日、NASA の探査機 DART が小惑星ディモルフォスに体当たりしました。直径160メートルほどの小さな天体に、秒速6キロあまりで後ろから追いついてぶつか...
古生物学

【デボン紀の生物】イェーケロプテルス – 「史上最大の節足動物」の全長は、ハサミ1本から計算された

この記事には広告(Amazon アソシエイトのリンク)を含みます。名前イェーケロプテルス(Jaekelopterus)。ジェケロプテルスとも表記される。ドイツの古生物学者オットー・イェーケルの名と、ギリシャ語の「翼」を合わせた名前分類節足動...
物理

配管の端に差し込むだけで、こだまが消える。3Dプリンターで作った「音のブラックホール」は、入った音を奥へ奥へと遅らせて返さない

この記事には広告(Amazon アソシエイトのリンク)を含みます。空調のダクトや工場の排気管に向かって声を出すと、少し遅れてこだまが返ってきます。管の端や曲がり角で音が跳ね返るからです。この反射は、換気や排気の騒音がなかなか消えない理由のひ...
宇宙・天文

1855年に「惑星がある」と言われた16光年先の連星。100年ぶんの観測で木星級の惑星は消え、地球サイズなら居続けられる場所が残った

この記事には広告(Amazon アソシエイトのリンク)を含みます。太陽から約16光年、へびつかい座の方向に、70 Oph AB(へびつかい座70番星)という連星があります。太陽よりひと回り小さい橙色の星が2つ、互いのまわりを回っている系で、...
医学・健康

閉経は坂ではなく崖だった。100万人・3億件の検査値を最終月経の日に並べ直すと、骨も肝臓も脂質も同じ時点で段差を作っていた

この記事には広告(Amazon アソシエイトのリンク)を含みます。閉経にともなう体の変化は、何年もかけてゆっくり進む「移行」だと考えられてきました。そう見えていたのは、追いかけた人数が少なかったからかもしれません。イスラエルのワイツマン科学...
テクノロジー

歩き方は変えない、重さの置き場所だけ変える。頭と尾の水風船で300グラムの水を前後に送り、坂も段差も水も越えるミミズ型ロボット

この記事には広告(Amazon アソシエイトのリンク)を含みます。海岸線や冠水した道路を点検するロボットには、やっかいな相手が待っています。硬い地面、土手の斜面、縁石や段差、そして水。それが数メートルのあいだに次々と入れ替わります。ヘビやミ...