宇宙

物理

「何もない空間」は空っぽではなかった——ハイゼンベルクの90年前の予言に最強の証拠

「真空」と聞くと、何も入っていない空っぽの空間を思い浮かべます。学校でもそう習いますし、ふだんの生活ではそれで何も困りません。ところが1936年、量子力学の生みの親のひとりであるヴェルナー・ハイゼンベルクは、学生のハンス・オイラーとともに「...
科学・宇宙

系外惑星の生命探しを邪魔するのは、その星系に漂う塵だった

系外惑星に生命の兆候を探すとき、いちばんの敵は望遠鏡の性能不足だと思われがちだ。ところが、もっと手前に厄介なものが待っている。惑星のまわりに薄く広がる、細かい塵である。NASAゴダード宇宙飛行センターの研究チームは、この塵が惑星の大気を読み...
科学・宇宙

1000万個の星が詰まった球状星団で、ようやく1つ目のブラックホールが見つかった

ケンタウルス座の方向、1万8000光年先にオメガ星団があります。約1000万個の星が球状に密集した、天の川銀河でいちばん大きな球状星団です。ここには理論のうえで1万個ほどのブラックホールが潜んでいるはずでした。ところが、何十年探しても1つも...
科学・宇宙

天の川銀河は大昔に「ひっくり返って」いた?巨大衝突が残した回転の痕跡

私たちが住む天の川銀河は、大昔に円盤ごと90度以上「ひっくり返った」ことがあるかもしれない——そんな研究発表が、2026年7月に英国で開かれた王立天文学会の年会(ナショナル・アストロノミー・ミーティング)で行われました。発表したのは英ダラム...
科学・宇宙

ジェイムズ・ウェッブが捉えたブラックホールの「食事」——燃料はガスの糸で届いていた

ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)が、超大質量ブラックホールに「餌」が運ばれていく現場を、かつてない細かさで捉えました。舞台は、地球から約1億4500万光年先にある銀河NGC 4696の中心部。長く伸びたガスの糸が、直径800光年ほ...
宇宙・天文

系外惑星の「朝」と「夕」が、まるで違う顔をしていた

同じ惑星なのに、夜明けの側と夕暮れの側で空模様がまるで違う——そんな観測結果が出ました。舞台は地球から約880光年先にある灼熱のガス惑星、WASP-121 b。ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)が、この惑星の「朝の縁」と「夕方の縁」...
科学・宇宙

初期の銀河は思ったより「整っていた」——星形成最盛期の謎に手がかり

初期の銀河というと、生まれたばかりの星や、ぶつかり合って形も定まらない、ぐちゃぐちゃの姿を思い浮かべる人が多いかもしれません。ところが最近の観測から、宇宙がまだ若かったころの銀河が、思っていたよりずっと「整った」形をしていて、その整った形こ...
科学・宇宙

光の速さに近づくと、宇宙はどう見えるのか——前が「青く縮んだ光の円錐」になる理由

光の速さの99%まで加速できる宇宙船があったとして、その窓から外を眺めたら、星空はどう見えるのか。答えを先に言ってしまうと、前方に宇宙全体がぎゅっと集まって、青白くまぶしい光の円になって迫ってくる。そして後ろはがらんと暗くなる。これは新しい...
科学・宇宙

「宇宙人だ」と言う前に——SETIが15年ぶりに発表ルールを改定

地球外の知的生命らしき信号を見つけたとき、科学者は何をして、いつ世界に発表するのか。その手順を定めた国際的な取り決めが、15年ぶりに書き換えられました。改定を主導した国際宇宙航行アカデミー(IAA)のSETI委員会が示した中心の考え方は、ひ...
宇宙・天文

25光年先のスーパーアース、再解析で「住める領域」に入った

地球から25光年先に、赤色矮星(小さくて暗い、低温の星)をまわる岩石の惑星があります。GJ 3378bと呼ばれるこの星は、2024年に見つかったときには「重すぎて生命には向かなそう」という扱いでした。ところが最新の再解析で質量と公転周期が見...
科学・宇宙

マグネター誕生の瞬間を初めてとらえた——超新星の“さえずり”が明かした宇宙の謎

宇宙でいちばん明るい部類の星の爆発を、いったい何が裏で動かしているのか——長年の謎に、はっきりした答えが出ました。約10億光年かなたの超新星から届いた奇妙な「さえずり」のような信号が、強烈な磁場を持つ中性子星「マグネター」が生まれる瞬間をと...
宇宙・天文

重力波の検出が累計390件に——ブラックホールの「隠れた集団」が見えてきた

ブラックホール同士がぶつかると、その衝撃で時空そのものがわずかに揺れる。この「時空のさざ波」=重力波が、また一度に161件も見つかった。これまでの検出と合わせると、人類が捉えた重力波は累計390件になる。数を大きく増やしただけではない。過去...
宇宙・天文

ブラックホールは星を食べたあと“げっぷ”する——数年遅れて届く電波の輝き

星をまるごと飲み込んだブラックホールが、数か月から、ときには数年も経ってから「げっぷ」をする——そんな後始末の悪さが、電波の観測ではっきりつかまえられました。光が消えて静かになったように見えても、ブラックホールの食事はまだ終わっていなかった...
宇宙・天文

6つの銀河が1つに——ジェイムズ・ウェッブが“宇宙最大級の銀河”が生まれる瞬間をとらえる

ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)が、少なくとも6つの銀河がぶつかり合いながら1つの巨大な銀河へまとまっていく“現場”をとらえました。しかも、その中心では超巨大ブラックホールも同時に育ちつつあります。銀河と、その中心にあるブラックホ...
科学ニュース・論文

日本の夜空の「赤いオーロラ」、ISSより高い500〜800kmまで届いていた

日本の夜空にまれに現れる、ぼんやりした赤いオーロラ。その光が、思っていたよりずっと高いところ——地上500〜800kmまで届いていたことがわかりました。国際宇宙ステーション(ISS)が飛んでいるのがだいたい高度400kmなので、それよりも上...
宇宙・天文

生命を探すなら「まずここ」――6,000個から選ばれた45の惑星

広い宇宙のどこかに、私たち以外の生き物はいるのか——。天文学でもっとも大きな問いのひとつですが、その「探し方」が最近一歩進みました。これまでに見つかった6,000個あまりの系外惑星(けいがいわくせい=太陽系の外にある惑星)の中から、生命を探...
宇宙・天文

約2分で1回転——観測史上いちばん速く回る大きな小惑星が見つかった

宇宙には、わずか2分足らずで1回転している、けっこう大きな岩があるそうです。直径はおよそ700メートル。そんな巨大な石ころが、コマのようにくるくる回っている——そんな天体が見つかった、という話です。主役は「2025 MN45」という小惑星今...
宇宙・天文

星のまたたきが教えてくれた、1万光年先の惑星衝突

約1万1千光年も離れた宇宙の片隅で、2つの惑星がぶつかった——その“現場”らしき痕跡を、地球からの観測でとらえた、という話です。しかもその衝突は、はるか昔に私たちの「月」が生まれたときの出来事とよく似ているかもしれない、というおまけつき。今...
宇宙・天文

10.7光年先に、住めるかもしれない惑星——ただし話はそう単純じゃない

「地球に似た惑星が見つかった」というニュースは、正直もう何度も聞いた気がします。でも今回のは、ちょっと事情が違います。なにせ場所が近い。10.7光年先、宇宙の感覚で言えば“ほぼお隣さん”のところに、水をたたえられるかもしれない惑星が確認され...