テクノロジー・エネルギー

AIが設計した光チップ部品、人間の設計の500分の1に——しかも形が「意味不明」

半導体チップの部品をAIに設計させたら、人間の設計より桁違いに小さくなった——そんな研究が、Nature Communicationsに掲載されました。マックス・プランク光科学研究所やハーバード大学などのチームが、光チップに使う3種類の部品...
テクノロジー

潰れた航空会社のデータが競売に——Googleが1,000万ドルで落札、目的はAI

2026年5月2日、アメリカの格安航空会社スピリット航空が突然すべての運航を止め、34年の歴史に幕を下ろしました。倒産した会社は、借金を返すために資産を売ります。飛行機、備品、商標——ここまでは想像がつきます。ところが今回の破産手続きでは、...
医学・健康

70代の運動比較で筋肉を守れたのはHIITだけ——ただし差は小さかった

オーストラリアのサンシャインコースト大学(UniSC)とクイーンズランド大学の研究チームが、平均72歳の健康な男女123人を対象に、運動の「強度」だけを変えて6か月間の変化を比べた試験の結果を報告しました。週3回・1回45分の運動を続けたと...
地球科学

【地球年表06】古生代 シルル紀 – 植物が陸に上がった時代

シルル紀は、約4億4300万年前から約4億1900万年前まで、およそ2400万年続いた時代です。古生代を構成する6つの紀のうち3番目にあたり、そのなかでいちばん短い紀でもあります。前後の位置ははっきりしています。ひとつ前のオルドビス紀は、末...
地球科学

【地球年表05】古生代 オルドビス紀 – サンゴ礁の海と、氷に閉ざされた末期

オルドビス紀は、約4億8700万年前から約4億4300万年前まで、およそ4400万年続いた時代です。カンブリア紀の次、シルル紀のひとつ前にあたり、古生代を構成する6つの紀のうち2番目に置かれています。当時の世界地図は、いまとはまるで違います...
地球科学

【地球年表04】古生代 カンブリア紀 – 動物の体の設計図が出そろった時代

カンブリア紀は、いまから約5億3900万年前に始まり、約4億8700万年前まで続いた、およそ5200万年の時代です。古生代の最初の紀であると同時に、地球の歴史を大きく二分する「顕生代(けんせいだい)」——生き物の姿が化石ではっきり見えるよう...
地球科学

【地球年表03-2】先カンブリア時代 原生代 – 赤道まで凍った地球と、最初の大型生物

原生代(げんせいだい)は、25億年前から約5億3900万年前までの、地球の歴史で最も長い区分です。ここで扱うのはその後半、約10億年前から原生代の終わりまでの4億6000万年ほど。新原生代(しんげんせいだい)と呼ばれる区分にあたり、なかはさ...
テクノロジー

有機ELテレビは6年で「明るく」なった——でも「焼き付き」は変わっていない

有機EL(OLED)のテレビやモニターは、この数年でずいぶん明るくなった。発色のよさはそのままに、昼間のリビングでも見やすくなり、HDRの映像もきちんと表現できるようになっている。ところが、長時間の耐久テストを続けてきた海外のレビューサイト...
科学・宇宙

通信衛星スターリンク、そのまま大気の「観測網」になっていた

地球のまわりを飛んでいる通信衛星スターリンクが、思いがけない形で科学の役に立ち始めています。京都大学生存圏研究所の山本衛さんが、スターリンクの公開データだけを使って、上空約480kmの大気の濃さが地球全体でどう分布しているかを描き出しました...
AI

AIが見逃した穴を、別のAIが突いた——人の手を介さない攻防の初期例

コードに穴が空き、その穴を突かれた——ここまではよくある話です。ただ今回は、穴が空くきっかけにも、それを突いた側にも、AIがいました。データ分析基盤の企業Snowflakeの公開リポジトリで起きたことを、セキュリティ企業のWizが8月17日...
考古学

持ち上げられない炎の把手——米クリーブランド美術館の火焔型土器が「謎」と紹介される理由

米オハイオ州のクリーブランド美術館が収蔵する縄文土器が、2026年8月17日、アメリカの科学ニュースサイトLive Scienceで紹介されました。高さ61センチ、直径約56センチ。「火焔型土器(かえんがたどき)」と呼ばれる様式の土器で、現...
科学・宇宙

超大質量ブラックホールの周りで惑星が生まれるかもしれない、数千万個規模で

ブラックホールといえば、近づいたものを何でも飲み込む天体、というイメージが強いと思います。ところが、そのブラックホールの周りで惑星が生まれるかもしれない——そんな理論計算の結果が発表されました。ニューメキシコ州立大学のWladimir Ly...
テクノロジー

皮膚で読む警報——毒物を検知すると振動パターンで知らせるパッチ

皮膚に貼っておくと、まわりの空気や水に危険な物質が混ざったときに、振動で知らせてくれるパッチがあります。米ノースカロライナ州立大学の研究チームが作ったもので、有毒なガス、空気中に漂う有害な粒子、水の中の重金属といった環境中の危険を検知します...
AI

専門家の鑑定書、書いたのはChatGPTだった——爆発事故の裁判で起きたこと

アメリカ・ヒューストンで2020年に起きた工場爆発をめぐる民事裁判で、被告の3M側が雇った専門家証人の「鑑定書」が、その大部分をChatGPTで作られていたことが明らかになりました。証言録取(トライアル前に証人から話を聞く手続き)の場で原告...
テクノロジー

ファミコンのネット機能、2026年に復活——消えたNTTの通信網ごと再現

1988年、ファミコンを電話回線につないで株の売買や情報のやりとりができる周辺機器が日本で売られていました。「通信アダプタ」——英語圏では「ファミリーコンピュータ ネットワークシステム(FCNS)」と呼ばれている機器です。この古い仕組みを、...
医学・健康

症状ではなく「原因」に効く——武田のナルコレプシー治療薬、米国で承認

2026年8月5日、武田薬品工業は、ナルコレプシーの治療薬「オーゼイフル」(一般名:オベポレキストン)が米国のFDA(食品医薬品局)に承認されたと発表しました。ナルコレプシーの薬はこれまでもありました。それでもこの承認が大きなニュースとして...
医学・健康

魚油のオメガ3は脳に届いていた。それでも認知機能は変わらなかった

オメガ3のサプリは、脳にちゃんと届いていました。それでも、記憶や思考のテスト成績はまったく変わりませんでした——。南カリフォルニア大学(USC)ケック医学校の研究チームが、365人を2年間追いかけた臨床試験の結果を2026年6月、医学誌eB...
未分類

【地球年表03-1】先カンブリア時代 原生代 – 大気に酸素が満ちるまで

原生代は、25億年前から約5億3900万年前まで続いた時代です。長さは約19億6000万年。地球の46億年の歴史のうち、4割あまりをこの一つの区分が占めています。先カンブリア時代は冥王代・太古代・原生代の3つに分かれ、原生代はその最後にあた...
地球科学

【地球年表02】先カンブリア時代 太古代 – 生命の痕跡が残りはじめた時代

太古代(たいこだい)は、地球の歴史の2番目の区分です。約40億3100万年前から約25億年前まで、およそ15億3000万年間。地球の46億年のうち、3分の1がこの時代に入ります。始生代(しせいだい)という呼び方もあります。前の時代との境目は...
地球科学

地球年表シリーズ 目次

地球の歴史46億年を、時代ごとにひとつずつ掘り下げていくシリーズです。それぞれの時代に何が起き、何がまだ分かっていないのかを、記事1本ずつでたどります。並べてみるとはっきりするのが、時間の配分の偏りです。生き物の姿が化石でたどれる顕生代(カ...
地球科学

【地球年表01】先カンブリア時代 冥王代 – 岩石が1つも残っていない時代

冥王代(めいおうだい)は、地球の歴史のいちばん最初の区分です。約45億6700万年前から約40億3100万年前まで、およそ5億4000万年間。地球が生まれてから最初の5億年余りが、まるごとここに入ります。名前の由来はギリシャ神話の冥界の神ハ...
科学・宇宙

イオンエンジンとは何か——「はやぶさ」を帰還させた宇宙の省燃費エンジン

イオンエンジン(イオン推進器)は、電気の力でイオンを加速して噴射し、その反動で進む宇宙用のエンジンです。火を噴いて飛ぶ化学ロケットとはまったく別の原理で動き、推す力は紙切れを持ち上げる程度しかありません。それでも宇宙では第一線の推進装置とし...
医学・健康

「アルゴリズムは自分を分かってくれている」——SNSが健康情報の入り口になった世界で起きていること

「アルゴリズムは客観的で、自分のことを分かってくれている」——SNSで健康情報を追いかけていると、いつの間にかそんな感覚になっていないでしょうか。この感覚の正体を、医師免許を持つ調査報道記者が一冊の本にまとめました。デボラ・コーエン氏の『B...
テクノロジー

電気トラックが行けない場所へ——「ディーゼルで発電して走る」トラックが生まれた理由

大型トラックの電動化には、乗用車とはくらべものにならない壁があります。電池が重すぎるのです。たとえばテスラの大型EVトラック「セミ」は、電池だけでおよそ6トンを積んでいると推定されています。トラックには積める総重量の上限があるので、電池が重...
テクノロジー

移植患者の名前が平文で飛んでいた——NHSのポケベルで発覚したデータ漏えい

臓器移植を待つ患者の名前と生年月日が、暗号化されていないポケベルの電波に乗って飛んでいました。イギリスのNHS(国民保健サービス)で臓器移植の調整を担うNHS Blood and Transplant(NHSBT)が、BBCの調査報道を受け...
科学・宇宙

中国が月の地質図を全面改訂——「書き換えられた」のは歴史だけではない

2026年8月6日、中国地質科学院地質研究所(IGCAGS)を中心とするチームが、縮尺1:500万の「月球地質図」を完成させたと発表しました。横約280センチ、縦約120センチの大判で、月の南極・北極の拡大図付き。13,519個の衝突クレー...
科学・宇宙

プロペラを使わない理由は「調べたい地面を壊さないため」——タイタンの洞窟を飛ぶロボット構想

土星の衛星タイタンにあると考えられている洞窟の中を、小型の飛行ロボットで調べる——そんな構想に、NASAが検討費を出しました。構想の名前はSPARK(スパーク)。ハワイ大学マノア校の助教ダニエル・ドリュー氏が主導し、NASAジェット推進研究...
AI・テクノロジー

NASAのAIは太陽の「音」を聴いて、黒点が見える前にその出現を当てる

太陽の表面に黒いシミのように現れる「黒点(こくてん)」。この黒点が、まだ表面に姿を見せていない段階で、AIがその出現を先読みする——そんな研究成果をNASAが発表しました。手がかりにしたのは、太陽の中を絶えず伝わっている「音」です。開発した...
テクノロジー・エネルギー

クラゲが原発を止めた——しかも2年連続、ほぼ同じ日に

2026年8月10日、フランス北部にあるグラヴリーヌ原子力発電所で、6基ある原子炉のうち3基が停止しました。さらに1基は出力を半分に落とし、フル稼働していたのは1基だけ(残る1基はもともと定期点検で停止中)。西ヨーロッパ最大の商業用原発が、...
テクノロジー

3Dプリントが層で割れる問題、レーザーで「乗せる直前に溶かす」改造でABSは94%まで縮んだ

3Dプリンターのヘッドに、レーザーを2基くくり付けた人がいる。切るためでも、彫るためでもない。これから樹脂を乗せる場所を、乗せる直前に温めて溶かすためだ。と名乗る製作者によるこの改造が、2026年8月16日付のHackadayで紹介された。...