古気候

地球科学

グレートソルトレイクが淡水だったのは、24万年のうち2回だけだった

ユタ州のグレートソルトレイクは、場所によって海水の10倍近い塩分をもつ湖です。魚は住めず、塩に強い微生物とブラインシュリンプ(アルテミア)の世界で、「アメリカの死海」と呼ばれることもあります。ところが湖を囲む山の斜面には、水平な段々が刻まれ...
地球科学

12億5,000万年前、1日は19時間で月は4万km近かった――グランドキャニオンの地層が残した記録

グランドキャニオンの崖には、オレンジ色の地層がひときわ目立つ場所があります。ハカタイ頁岩(けつがん)と呼ばれる、およそ12億5,000万年前の泥がかたまってできた岩です。この岩の縞模様を丹念に測っていったら、当時の1日の長さが約19時間だっ...
古生物

世界一乾いた砂漠にカピバラがいた——880万年前のアタカマを一本の歯から復元する

チリ北部のアタカマ砂漠は、世界でいちばん乾いた場所として知られています。雨はほとんど降らず、わずかな水分は太平洋から流れ込む霧が運んでくるだけ。場所によっては、まとまった雨が数十年単位で記録されていない地域もあります。そのアタカマから、カピ...
気象・気候

カタツムリの殻に刻まれていたのは、季節ではなく2つのサイクロンだった

オーストラリア東部の火口で拾われた、直径5センチほどのカタツムリの殻。これを渦巻きに沿って約1ミリ刻みで削り、成分を調べたところ、この個体が生きていた4年半のあいだに一帯を通過した2つのサイクロンの大雨が、はっきり読み取れました。クイーンズ...
気候・環境科学

大西洋の海流は熱の「弁」だった——閉じれば地球は暖まる

大西洋の大きな海流が弱まると、ヨーロッパの冬が厳しくなる。この話は、気候の記事を追いかけていると何度も目にします。暖かい海水を北へ運ぶ流れが細れば、届く熱も減る。筋は通っていますし、間違ってもいません。ただ、2026年8月にNature G...
気候・環境

太平洋とインド洋の「連動」が切れた——サンゴ35本が残していた400年の記録

太平洋とインド洋は、海としてはつながっていませんが、気候としては長いあいだ「連動」してきました。太平洋の側で大きな変化が起きると、数千キロ離れたインド洋の水温がそれに応じて動く——この関係が、少なくとも400年近く続いていたことを、サンゴや...
気候・環境

エルニーニョは本当に強くなっているのか——千年分の答えはサンゴの骨格にあった

ここ40年のエルニーニョは、過去1000年のどの時代にもなかった強さになっている——そんな研究結果が、2026年8月27日付の科学誌『Science』に発表されました。発表したのは、アメリカ・ミシガン大学の古気候学者ジュリア・コール教授(地...
地球科学

地球には「天然のサーモスタット」があった——海面とリンが握っていた気候調節の仕組み

地球は1億年以上ものあいだ、生き物が暮らせる気温の範囲から大きく外れずにきた。まるで気温を一定に保つ「サーモスタット(自動温度調節装置)」が働いているかのように——という見方は、地球科学では前から知られていた。ただ、その装置がどう動いている...