古生物学

古生物学

2億3,600万年前のキノドン類に出産の痕跡——化石の骨から繁殖のしかたを読む

約2億3,600万年前、恐竜と同じ時代のアルゼンチンに、犬くらいの大きさの肉食動物がいました。Chiniquodon theotonicus(キニクオドン・テオトニクス)。哺乳類につながる系統の、まだ哺乳類ではない生き物——キノドン類の一種...
古生物学

モロッコの山中で見つかった「ゾウの皮膚」の岩 深海に生きた微生物たちの置き手紙

モロッコの山の中で、地質学者が「ここにあるはずのない」模様の刻まれた岩を見つけました。かつて深い海の底だった約1億8000万年前の岩の表面に、細かいしわが一面に走っていたのです。このしわ、じつは浅い海にすむ微生物たちが残す"生きた痕跡"とし...
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サーベルタイガーの背骨に残された「稀な腫瘍」の痕跡 ― タールに沈んだ理由とのつながり

絶滅したサーベルタイガー(スミロドン・ファタリス)の背骨を、犬や猫の脊椎手術を専門とする獣医外科医が3,722個も調べた——そんな研究が、獣医学の専門誌 Frontiers in Veterinary Science に2026年7月27日...
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最初の霊長類は熱帯ではなく「凍える北米」で生まれていた

サル・類人猿・そして私たちヒトを含むグループ「霊長類」は、どこで生まれたのか。この問いに対する答えは、長いあいだ「暖かい熱帯の森」で決まりだと思われてきました。ところが、英レディング大学のホルヘ・アバリア=リャウトゥレオ博士らの研究チームが...
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ヤスデは脊椎動物より8000万年早く陸に上がっていた

最初に陸へ上がった動物は何だったのか——この素朴な疑問に、新しい答えの候補が示されました。バージニア工科大学を中心とする国際研究チームが、現生するヤスデの全ての目(もく)を網羅した初めての進化史を完成させ、その結果を学術誌Current B...
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インフルエンザワクチンにmRNA型が初登場——「26.6%高い」の正しい読み方

インフルエンザのワクチンに、新しい仲間が加わりました。米食品医薬品局(FDA)が2026年8月5日、mRNA技術を使った季節性インフルエンザワクチンを初めて承認したのです。開発したのはモデルナで、製品名は「mFLUSIVA(エムフルシバ)」...
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鳥の骨しか出ない化石産地から、ただ一体の恐竜が出た

中国北西部、甘粛省の乾いた大地に、白亜紀前期の湖の底がそのまま残っている場所があります。昌馬(しょうま)盆地。ここからは、これまでに100体を超える鳥の化石が掘り出されてきました。羽毛や皮膚、かぎ爪の鞘まで残った、保存状態のいいものばかりで...
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ティラノサウルスが大人になるまで40年 骨の“年輪”の読み方が変わった

ティラノサウルス・レックス(T.レックス)が大人の体になるまでにかかった年数が、25年から35〜40年へと引き延ばされました。オクラホマ州立大学健康科学センターのホリー・ウッドワード教授らが、2026年1月にオープンアクセス誌『PeerJ』...
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恐竜が消え、哺乳類が残った差は「カビに強かったから」なのか

恐竜が消えて、哺乳類が残った。その分かれ目を「カビに強かったかどうか」で説明しようとする仮説があります。20年以上前からある少数派の考えで、FIMS仮説と呼ばれます。今年5月、これを補強する材料として、アメリカ・コロラド州の地層から菌類の胞...
古生物学

翼竜を食べた魚竜が、さらに食べられていた——化石に残った三段の食物連鎖

およそ1億年前のオーストラリアで、空を飛ぶ爬虫類を海の爬虫類が食べ、その海の爬虫類をさらに大きな海の爬虫類がかじった——そんな三段の「食べる・食べられる」が、たった一体の化石に丸ごと残っていた。クイーンズランド州の内陸で掘り出された魚竜(ぎ...
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脚を失ったヘビの出発点は一つではなかった——8000万年前の化石が示す初期の多様性

ブラジル・サンパウロ州の採石場で2020年に掘り出された小さなヘビの化石が、新種として Nature に記載されました。名前は Tametara mirim(タメタラ・ミリム)。7500万〜8500万年前、恐竜がまだ地上を歩いていた時代のヘ...
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恐竜は「大きくなりすぎる」と後ろ足で立てなくなっていた

首の長い巨大恐竜、竜脚類(りゅうきゃくるい)。ふだんは4本足で歩く姿でおなじみですが、そのうちの何種かは後ろ足だけで立ち上がれた——という話が、コンピューターを使った解析から出てきました。しかもおもしろいのは、立てるかどうかが体の大きさで変...
古生物学

恐竜を滅ぼした小惑星は、太陽系でも珍しい「変わり者」の石だった

恐竜を滅ぼしたのは巨大な小惑星だった——ここまではよく知られています。では、その小惑星が「どんな石だったのか」までは、意外とはっきりしていませんでした。今回、地層に残ったわずかな痕跡から、その正体が太陽系でもかなり珍しいタイプの石だった可能...
古生物学

5000万ドルのT.レックス「Gus」——史上最高額の恐竜化石が個人の手に

2026年7月14日、ニューヨークのサザビーズに出品された1体のティラノサウルス・レックス(T.レックス)の全身骨格が、5,013万ドルで落札された。日本円にして70億円を超える。サザビーズによれば、これは恐竜どころか「あらゆる化石」を通じ...
古生物学

ウルグアイで新種の巨大恐竜、尾の骨2個から見つかった「メセタサウルス・プロテクトル」

1980年代にウルグアイ川のほとりで見つかり、そのまま博物館の収蔵庫で眠っていた2個の尾の骨。それが40年ほどの時を経て、新種の巨大恐竜として学名を与えられた。記載したのはウルグアイの研究チームで、名前は Mesetasaurus prot...
古生物学

「顔にT.レックスの歯が刺さったまま」——エドモントサウルスの頭骨が語る最期

モンタナ州で見つかったカモノハシ竜の頭骨に、折れたティラノサウルスの歯が一本、鼻先にめり込んだまま残っていた。噛んだ側と噛まれた側が同時にわかる化石はめったに見つからない。この一本の歯が、T.レックスがどんなふうに獲物に噛みついたのかを、直...
古生物学

浜辺で拾えるのがアサリで、腕足類でないのはなぜか——史上最大の大量絶滅が残した答え

浜辺で貝殻を拾うと、出てくるのはアサリやハマグリ、サザエやタカラガイ。あたりまえのようですが、これは決してあたりまえではありません。2億5000万年前の海底を埋めつくしていたのは、まったく別の生き物だったからです。その主役の座がひっくり返っ...
古生物学

ご先祖は卵を産んでいた——2億5000万年前の胚化石が示す哺乳類の系統

哺乳類のご先祖は、卵を産んでいた——長いあいだ「たぶんそうだろう」と言われながら、決定的な証拠がなかった話に、ようやく物証が出ました。南アフリカで見つかった約2億5000万年前の小さな化石が、卵の中で丸まったまま死んだ胚だと確認されたのです...
科学・宇宙

骨1個で覆った定説——ニュージーランドの巨大ガチョウは「新参者」だった

ニュージーランドの化石ガチョウが、新種として名前をもらいました。もとになった骨は、たった1個。多く見積もっても2個です。それだけの材料が、この国の鳥の進化について数十年語られてきた筋書きを、ひとつ引っ込めさせることになりました。引っ込んだの...
古生物学

2万年前、ハチは骨の“歯の穴”をゆりかごにしていた

フクロウが食べ残した動物の骨。その、歯が抜けたあとに残った小さな穴。そこを大昔のハチが、赤ちゃんを育てる小部屋として使っていた——骨の中でハチが子育てをしていた、世界で初めての証拠が見つかりました。カリブ海の島の洞窟から出てきた、ちょっと奇...
古生物学

翼竜の化石を守ったのは、それを分解した微生物だった

翼竜の骨を1億年以上も守っていたのは、皮肉なことに、その死骸を分解した微生物だった——そんな研究が発表されました。しかも化石にとっては天敵とされてきた酸素が、この保存にひと役買っていたらしい。壊すはずのものが、守るほうに回っていた、という話...
恐竜サイエンス

恐竜の巣を実物大で再現、オヴィラプトルは太陽と“共同で”卵を温めていた

羽毛におおわれ、鳥にそっくりな姿をしていたのに空は飛べなかった恐竜、オヴィラプトル。この恐竜が数千万年前にどうやって卵を温めていたのか、じつはずっとよく分かっていませんでした。台湾の研究チームは、その謎に正面から挑むために巣を実物大でつくり...
科学・自然

翼竜の化石から「食べていたもの」が分子で読み取れた

ブラジルで見つかった翼竜(よくりゅう)の化石から、これまで誰も取り出せなかったものが見つかりました。骨そのものの微細な構造に加えて、その翼竜が生きていたときの体に由来する分子——いわば「化学的な痕跡」です。しかもその分子は、何を食べていたか...