惑星科学

科学・宇宙

金星の雲は地面の60倍速く回る——系外惑星の「1日の長さ」に潜む測定の落とし穴

遠くの惑星の「1日の長さ」を測ったつもりが、実は測っていたのは地面の回転ではなく、その上を吹く風だった——。そんな落とし穴を指摘する論文を、カリフォルニア大学リバーサイド校の惑星天体物理学者スティーブン・ケイン氏が発表しました。論文は天文学...
科学・宇宙

冥王星の大気が薄くなり始めた——星の光の消え方で測る、探査機なしの気圧測定

冥王星の大気が、薄くなり始めているかもしれません。米・惑星科学研究所(Planetary Science Institute)のアマンダ・シカフーズ氏らの研究チームが、2021年半ばから2023年7月までのあいだに冥王星の大気圧が16%下が...
科学・宇宙

20年前の火星探査データを32か所ぶん重ねたら、消えていた鉱物が現れた

NASAの火星探査車スピリットが2004年から送り続けたデータのなかに、当時は「見つからなかった」とされた鉱物が、実はちゃんと写り込んでいた——。エディス・コーワン大学(オーストラリア)のパウロ・デ・ソウザ教授が、20年以上前の観測記録を3...
科学・宇宙

金星のリフト谷は今も動いている——谷の両脇の高まりが示す「若さ」

金星の表面をおおう巨大な裂け目——リフト谷は、大昔にできて固まったままの地形だと考えられてきた。チューリッヒ工科大学(ETHチューリッヒ)のグループが2026年7月24日に Nature Geoscience で発表した論文は、その見方に真...
科学・宇宙

水星に「パートタイムの放射線帯」があった——50年越しの論争に一つの答え

地球のまわりには、高エネルギーの粒子が磁場に捕まって輪のように溜まっている領域があります。放射線帯、あるいは発見者の名にちなんでヴァン・アレン帯と呼ばれるものです。磁場を持つ惑星なら木星にも土星にもこれがある——ところが水星だけは例外だ、と...
科学・宇宙

海王星の内側の月と環は、壊された氷の星の「中身」だった

海王星のすぐそばを回る小さな月と、そのまわりに広がる細い環。ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡でその成分を調べたところ、どれも「小さな天体として生まれたもの」ではなく、もっと大きな氷の天体の内部が砕けて散った破片らしい、という結果が出ました。カ...
科学・宇宙

ジェイムズ・ウェッブでも見えない水、惑星の奥に沈んでいる可能性

ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)で惑星の大気を丹念に調べても、その惑星がどれだけ水を持っているかは分からないかもしれない——シカゴ大学を中心とするチームが、計算モデルからそんな可能性を示しました。水が大気の下に沈み込んで層をなして...
科学・宇宙

木星の衛星イオ、地表数メートル下で20度以上の温度上昇

太陽系でいちばん火山活動が激しい天体、木星の衛星イオ。その「地面の下」の温度が、初めて測られました。NASAの探査機ジュノーが2度の接近で得たデータを解析したところ、地表から数メートル下がるだけで温度が20度以上も上がっていることが分かった...
科学・宇宙

火星の砂嵐は「静電気」も帯びていた可能性——探査ミッションの新たなリスクに

火星の砂嵐というと、空が砂ぼこりで覆われて暗くなる、太陽光がさえぎられる、視界が悪くなる——そんな「暗さ」の害がよく知られています。ところが最近の研究で、砂嵐にはもうひとつの顔があるかもしれないことが分かってきました。砂嵐の中の大気が静電気...
科学・宇宙

火星に残っていた「隕石の雨」の記録、パーサヴィアランスが40億年前の地層を発見

火星で探査を続けるNASAの探査車パーサヴィアランスが、めずらしい「記録」を掘り当てました。約40億年前、太陽系のあちこちに隕石が降り注いでいた時代の痕跡が、厚さ75メートルの層状の岩盤としてそっくり残っていたのです。場所はジェゼロ・クレー...
宇宙・天文

火星隕石から初のガーネット、太古の地質を語る宝石

火星から飛んできた1個の隕石のなかに、これまで火星の石では見つかったことのない鉱物が潜んでいた——そんな報告が出ました。見つかったのはガーネット(ざくろ石)。地球では1月の誕生石として知られる、あの深い赤色の宝石です。地球ではありふれた石で...
宇宙・天文

数十億年前の巨大衝突が、月の深部の岩石を表層へ運んだ可能性

月の内部がどんな岩石でできているのかを知りたければ、これまでは深く掘るしかない、と考えられてきました。ところが「大昔の巨大な衝突が、そのマントルの岩石をすでに表面近くまで運び上げているかもしれない」という研究が出てきました。しかも運ばれた先...
宇宙・天文

火星の地下に“地球そっくりの巨大マグマ系”があった——プレートが動かなくても

火星の地下に、地球そっくりの巨大なマグマの仕組みがかつて存在したらしい——オックスフォード大学を中心とする研究チームが、そんな証拠を見つけました。地球ではこうした複雑な地下構造はプレートの動きが生むと考えられてきましたが、火星にはそのプレー...