Nature

医学・健康

新型コロナで目を覚ます、体の奥のウイルスたち 入院患者1,154人の追跡調査

新型コロナで入院した患者1,154人を1年間追いかけたところ、入院から40日以内に、およそ半数で「体に眠っていた別のウイルス」が動き出していた。テキサス大学オースティン校のエスター・メラメド氏らのチームによる報告で、2026年8月5日にNa...
科学・宇宙

巨大太陽嵐の被害に「上限」はなかったかもしれない——NASAが見抜いた統計の錯覚

太陽から強烈なプラズマの塊が飛んでくると、地球のまわりの磁場が大きく乱れます。これが磁気嵐(じきあらし)で、ひどいときには停電やGPSの乱れ、人工衛星の故障を引き起こします。この磁気嵐について、宇宙物理の世界には数十年ものあいだ信じられてき...
科学・宇宙

銀河の外に「裸」で浮かぶブラックホール星——JWSTの「小さな赤い点」の謎に迫る発見

ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)が初期の宇宙を撮り始めてから、説明のつかないものが写り続けています。「小さな赤い点(little red dots)」と呼ばれる、ぽつぽつとした赤い天体です。MIT(マサチューセッツ工科大学)などの...
科学・宇宙

太陽の表面に無数の渦、正体は雲や波と同じありふれた現象だった

ハワイ・マウイ島のハレアカラ山頂近くに、世界最大の太陽望遠鏡がある。米国立科学財団(NSF)が運用するダニエル・K・イノウエ太陽望遠鏡だ。2026年8月5日、この望遠鏡が撮影した「史上最高解像度の太陽表面」の画像と映像が公開された。そこに写...
生物

湖のナマズに広がる「うつるがん」——魚では初めての報告

アメリカとカナダの国境にまたがる湖で、ナマズの一種にできた黒い腫瘍が、魚から魚へ乗り移っていることがわかりました。がん細胞そのものが感染するという、魚では初めての報告です。先に書いておくと、これは人にうつる話ではありません。ただ、この結論は...
生物学

ハダカデバネズミの女王は「におい」でライバルの繁殖を止めていた

女王が出す、たった一種類のにおい。それだけで、群れのほかのメスは子を産めなくなる——地下に社会をつくる哺乳類ハダカデバネズミをめぐる「なぜ女王だけが繁殖するのか」という長年の謎に、一つの答えが見つかりました。ベルリンのマックス・デルブリュッ...
生物・生命科学

ミツバチが自力で作れない栄養素を、遺伝子組み換え酵母に作らせる

遺伝子を組み替えた酵母を粉にしてミツバチに食べさせたら、巣が育て上げたサナギの数が最大で15倍になった。オックスフォード大を中心とするチームが、そんな結果を報告しています。ミツバチの減少は長く問題になっていて、原因もダニ、ウイルス、農薬、気...
物理

回転するブラックホールから「エネルギーを奪う」——ペンローズ過程を実験室で再現

回転しているブラックホールは、その回転そのものにエネルギーを蓄えています。うまい手を使えば、その一部を外へ持ち出せる——ロジャー・ペンローズが1969年に示したこの理屈が、ニューヨークの実験室で、机の上の電子回路の上に再現されました。しかも...
テクノロジー

人型ロボット2体だけで手術を完遂——UCSDが示した「汎用機」の実力

人の形をしたロボットが、腹腔鏡(ふくくうきょう)の器具を握って胆嚢(たんのう)を摘出した。しかも2件目は、ロボット2体だけのチームでやり遂げている。カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)の工学チームと外科チームが、7月8日付のNatu...
医学・健康

mRNAがんワクチンは二つの経路で効いていた——常識をくつがえした免疫細胞cDC2

新型コロナのワクチンで一気に知られるようになったmRNAワクチンを、今度はがんの治療に使おうという研究が各地で進んでいます。その効き方について、「これがないと効かない」と長く信じられてきた免疫細胞が欠けていても、mRNAがんワクチンはしっか...
AI・テクノロジー

ChatGPTの「学習効果」論文、Nature系ジャーナルが撤回──AI教育のエビデンスを問い直す

ChatGPTを勉強に使うと、成績がぐんと上がり、学ぶ意欲も、深く考える力も伸びる——。2025年にそう結論づけた論文が、公開から約1年で撤回されました。掲載していたのは、あの科学誌『Nature』と同じ出版社が出す学術誌。AIの教育効果を...
宇宙・天文

宇宙の「網」は想定よりずっと大きかった――DESIが揺るがす宇宙論の大前提

宇宙には、銀河が網の目のようにつながった巨大な構造がある。「コズミックウェブ(宇宙の網)」と呼ばれるもので、ダークマター(目に見えない物質)とガス、そして銀河が、糸状のフィラメントと、その節にあたる銀河団、広大な空洞(ボイド)でできた立体的...
科学ニュース・論文

金の微細構造で、ナノのすきまを越える熱を最大4倍に

熱いコーヒーはそのうち冷め、動かしているノートパソコンは手のひらに熱を伝えてくる。熱は高いほうから低いほうへ、まわりへ自然と散っていく——これがふだん私たちが知っている熱のふるまいだ。ところが、ものとものとのすきまを、髪の毛の太さよりはるか...
科学ニュース・論文

87年ぶりに「見えた」現象——暗黒物質探しの土台を固めた初観測

1939年に予言されながら、87年ものあいだ誰も直接は見たことがなかった現象が、ついに実験で確かめられました。「ミグダル効果」と呼ばれるごく小さな現象で、宇宙の正体に関わる暗黒物質(ダークマター)を探すための、確かな足場になると期待されてい...